実現サングラス
- deerglassesmegane
- 7月5日
- 読了時間: 2分


あるお客様のご要望で、サングラス用の「フード(遮光カバー)」を製作しました。バイクに乗られるとのことで、視野の広さを意識して設計。サイドは抜け感のあるパンチメタル仕上げに。
イメージ通りの仕上がりに「これはカッコイイ!」と自画自賛…でしたが、製作は想像以上に大変で、思わずこう言ってしまいました。「紛失しないでくださいね、本気で……(笑)」
そんな渾身のサングラスが誕生して、2年後――






なんと!そのお客様が、革職人さんに別注してフード専用のケースを作っておられました。
「このサングラスには、最高のケースが似合うと思って」
そう言って手渡してくださった革ケースは、まさに“眼鏡の格”を押し上げる風格。この眼鏡を入れた瞬間、こちらまで姿勢が正されるような気持ちになりました。
想像して生まれたものが、現実の中でこんなふうに育っていくとは…「現実は、想像を超えてくる!」

写真に写っているのは、B様が所有されていたドイツ・ラインホルトキューン社の眼鏡ケース。なんと、「これも、よかったら」と差し出してくださったのです。恐縮しつつ、ありがたく頂戴しました。さらにその日は偏光レンズの入れ替えもご注文いただき、こちらばかりがいただいているような感覚で――嬉しさと恐縮が入り混じる、なんともありがたい一日となりました。
実は私、このラインホルトキューンのケースにかつて出会ったことがあり、その美しさに感銘を受け、一枚のアルミ板から手打ちで眼鏡ケースを作ったことがあります。けれども本物は希少で、値段も高く、実際に所有するには至りませんでした。
B様は、8年前に眼鏡をご注文くださったお客様。そのお姿には、ご自身の選んだモノをさらに高めていく、揺るぎない視点と姿勢がありました。
“見つけたら、追求する”――そんな美学に、思わず背筋が伸びた一日でした。
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